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歯がゆい、歯がゆすぎる永遠のエース候補・松平健太へ

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卓球界で「歯がゆい野郎No.1」を決めるとしたら、ご存知、あのイケメン天才王子様こと松平健太だろう。

この男こそ、「エース候補」と長年言われ、本気で期待されながら、その期待をことごとく裏切った奴は知らない。

松平健太の輝かしくも憎々しい歴史は、世界ジュニア王者からはじまる。
2006年に、15歳にして今のヨーロッパ最強者であるオフチャロフらを下し、日本初の世界ジュニアシングルス王者という輝かしすぎる快挙をやってのけたのだ。
そして2007年には、チキータの開発者である、世界の手首スターピーター・コルベルに「4-0」という圧倒的なスコアをつけて勝利。しかもまだ16歳。日本人は松平健太に、エースとしての期待を大いに寄せた。

しかし、「三角線維軟骨複合体損傷」なる、奇々怪々な名前のケガで大事な時期を棒に振る。
だが2009年、18歳、高校3年生のマツケンは僕ら卓球ファンの心に大切に残っている思い出を作ってくれた。あの横浜世界選手権だ。

個人戦で行われたこの大会で、まずマツケンは当時まだ無類の安定性を誇っていた、アジアの大砲こと呉尚垠と2回戦で激突。当時の完成度の差から、マツケン不利が囁かれる中で、フルゲームで呉尚垠を撃破。

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そして凄かったのが、北京五輪を優勝したばかりで、最強者として君臨していた、馬琳との闘いだ。
馬琳が「負けたと思った」と後で漏らしたように、マツケンの凄さの独壇場だった。

天性のボールタッチでのバックハンドが炸裂し、馬琳はマツケンの魔法のサーブを読めず、レシーブで浮かし、必殺のバックハンドなどの集中砲火に失点を重ねるだけだった。

「日本人が、五輪王者に、世界選手権で勝つかもしれない・・・!」

その衝撃に、当時のテレ東は緊急生中継を行い、その死闘を茶の間に届けてくれた。
会場からは、あの世界一おとなしい日本人が「マツケーン!」と声を張り上げ、奇跡を起こそうとする少年の少しでも追い風になろうと声を張り上げ、そしてマツケン自身が、奇跡の瞬間を手繰り寄せようと、奮闘していた。

最後こそ、百戦錬磨の馬琳のサーブ&三球目に屈したマツケンだったが、馬琳の目は赤く変色し、マツケンはその強さをあまりにも強く、僕らヘ印象づけた。

この時、皆が思った。
「マツケンこそ、次期エースに違いない!」

悪いが、当時国内では無敵だった水谷隼が陳杞にあっけなく0-4で負けたのを見せられた僕らとしては、どうしてもマツケンに期待してしまったし、その期待に耐えられる男だと思っていた。

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しかし、その後マツケンは低迷。その次の全日本選手権では初戦敗退だったり、ワールドツアーでも、物凄く早く負けてしまっているイメージだけを、僕らへ残す有様。

「マツケン、どしちゃったの」と思うけれども、色んな世界によく居る、「早熟の終わった人」になるのかなぁ…というぼんやりとした思いを抱きながら、その後現れた、サウスポーの前陣スター、丹羽孝希や怪力ドライブ番長・吉村真晴に意識は移っていった。

丹羽孝希とのダブルスでワールドツアーや全日本選手権優勝もあったが、どうしてもシングルスに注目するのが、卓球ファンの心情。「天才マツケン」という異名は、どこか忘却の彼方へ行きかけていた。

だが、マツケンという存在を忘れかけた2013年、自ら「俺を忘れるな!」という雄叫びを上げた。

1月の全日本選手権シングルスで3位、大林組肝いりのあの100万円大会ジャパントップで優勝し、復調の狼煙をあげていたマツケンが魅せたのが、世界選手権での素晴らしい闘いだ。

まず4年前に大善戦し、結局勝てなかった馬琳に完勝。最後の方は馬琳は諦めの色さえ出ていた。今となっては、これがきっかけで馬琳に第一線から退かせた試合にもなった。

そこには天性のボールタッチに加えて、筋力トレーニングの成果が伺える、パワーボールが武器に加わっていた。

そして、190cmのヨーロッパタワーことサムソノフを撃破。サムソノフの調子が悪かった訳では無く、マツケンの攻守が冴え渡り、文字通り勝利をもぎ取った一戦だった。

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そして準々決勝の相手は、当時両面ペンドラとして、すでに王皓を追い抜き、世界1位の最強者として君臨していた許シン。その信じられないほどの球威を誇るフォアドライブと、穴の無い強烈な裏面バックドライブを併せ持つ男で、ほぼ外国人が倒すのは不可能、という無理ゲーな相手。

しかしここでも、持ち前の技術を持って肉薄する。体を一回転させるブロックでは、目が肥えた観客たちを驚嘆させた。
結局2-4で負けてしまった訳だが、そのボールタッチは時に水谷ですら持ち得ないほどの冴えを感じさせ、「今度こそ、マツケンがエースになるはず!」と強く思わせた。

しかし・・・また停滞。

ワールドツアーでも、中々上位には勝ち残れない。アレッと思う位の格下に1~2回戦で不覚を取っているイメージしかない。日本卓球協会の速報でも、相手の太字がついているイメージばかり(相手の勝ちを表す)。

先の2014年の世界選手権では3番手として何度か出る事もあったが、正直一番危なかしかった。自分の武器が何であるかを少し見失っているような気さえした。

しかも、マツケンはそのイケメンぶりから浮名を次々と流す。ホントかどうかは別として、テレビ東京の相内アナ。北海道テレビの高橋春花アナという、卓球人が羨む「女子アナ」という別次元の誉れ高き存在と二度もウワサになった。ある種快挙であり、ある種「真面目にやんなさい」と言いたくなる事態となった。

そんな「こいつはエース候補になれる!」という期待を何度も上滑りさせたマツケン。

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だが、24歳の今年、またやってくれ!と期待させる出来事が起こった。
2016年の世界選手権の代表決定戦に勝ち残り、代表内定をしたのだ。
あの12歳張本くんにも完勝し、地味な着実卓球男・岸川にも快勝し、文句なしの代表に選ばれた。

「そんな所で終わるお前じゃねえんだよ、もっと突き抜けろ、マツケン!」
と思わず声が出てしまうような、歯がゆい、歯がゆすぎる卓球人生を見せてきた、マツケン。

そんなマツケンは今年、一流選手の証である、自らのプロデュースラケット「松平健太ALC(Butterfly)」を作った。
そんな形に残るものを作ったマツケンには、もう逃げ場は無い。やる事として、脇目もふらず、一流選手になって欲しい。

本当のエースになってくれる事を、マツケンの才能の足元にも及ばない僕らは期待してしまうのだ

2016世界選手権、また馬琳戦でのラリーでアナウンサーが叫んだ
「これが卓球だ!」
というセリフをもう一度言わせる、史上に残る特別に素晴らしいラリーを魅せて欲しい。

そしてそうなったら、思う存分、水卜アナやカトパンと付き合って、堂々結婚してくれ!(テレ東だし、鷲見アナでも良いよ)

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4 Comments

  1. 気持ちはよくわかります
    今年の世界卓球では綺麗なプレーができてましたね
    ただブロックでの振り回しをもっと見たかった

    国内でトップになるのはもう…
    むしろ丹羽選手に両ハンドしっかり触れる最強プレイヤーになって欲しい気持ちのが大きいなー

    1. 世界卓球、出番は少なかったですがきれいなプレーでしたね。
      ただ、起用法からすると、さらなる若手陣が重用されていて、マツケンは多少見限られた感はありました。

      ちょっと思うのが、ポスト水谷として丹羽や吉村やマツケンらでは無く、すでに張本くんを見ている人の方が多い気がします。
      そこでマツケンや丹羽たちはもう一皮剥けて、奮起して日本の柱になって欲しいところです。

  2. 今年の世界卓球はハベソーンに一回戦で破れちゃいましたねー
    まだまだ若手の方なので頑張ってほしいですねー

    1. 26歳って今の日本じゃベテランですが、まだまだ向上できる年齢ですしね。それに本当にその一戦でのハベソーンは凄く当たっていましたし。ボールタッチは素晴らしいので、まだまだ代表の主力として闘えると思います。だからこそ奮起して欲しい!

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